震災前と比べるとぐっとすくなくなりましたが(常磐線の福島県内区間がいまだ未通のため)、常磐線には1日三往復の貨物列車が走っています。
そのうち2本は午後の早い時間帯に走っている上、1本は土浦駅でコンテナの積み下ろしをやっているため、じっくりと見ることができます。

きょうは金太郎(EH200形交直流機関車)とコンテナ大好きな息子を連れて、JR土浦駅まで貨物列車を見に行ってまいりました。

1日三往復の貨物列車

時刻設定

常磐線には現在、三往復の貨物列車が設定されているようです。

 

  • 2095レ 東京貨物ターミナル→小名浜(泉)コンテナ
    土浦 8時30分着/10時19分発(日曜運休)
  • 2097レ 隅田川→土浦 コンテナ
    土浦 13時19分着(日曜運休)
  • 5388レ 泉(宮下)→安中 鉱石・専用貨物 (いわゆる「安中貨物」)
    土浦 14時04分通過
  • 2092レ 土浦→隅田川 コンテナ
    土浦 15時5分発 日曜運休
  • 2094レ 泉(小名浜)→名古屋貨物ターミナル コンテナ
    土浦 16時36分着/17時34分発 日曜運休
  • 5387レ 安中→泉(宮下) 鉱石返空・専用貨物
    土浦 0時24分通過

このうち、色をつけた2本については、1時間以内に土浦駅に到着・通過する上、異なる種類の貨物列車を見ることができますから、入場券で見学するには最適な列車だといえるでしょう(ちなみに、入場券の有効時間は2時間)。

作業内容

このうち、2097レについては、土浦駅で折り返しを行うため、荷役(コンテナ列車からコンテナを下ろし、帰りの荷物を積み込む作業)・機回し(水戸方面についていた機関車を、隅田川方面に付け替える作業)などをおこなうため、フォークリフトが驚くようなスピードで50個以上のコンテナを積み下ろししますし、機関車であるEH500(通称「金太郎」)が目の前で行ったり来たりする様子が見られますから、子連れでもかなり楽しめるかと思います。

 

また、2097レについては2時間以内に折り返し出発しますから、到着ギリギリに入場券で入場すれば、合計3本の貨物列車を見ることだって可能でしょう。

 

どんな感じの作業なのか、短くまとめたビデオをつくってみました。

作業の詳細

では、実際に時間を追って作業内容をみてみましょう。

 

駅と駐車場

作業を見学する駅はJR常磐線土浦駅になります。

作業を見学するには2番ホームが一番便利です。

土浦駅2番ホーム

車で駅に来た場合には、東口にあるコイン式の駐車場が安くて便利です。1時間100円です。

貨物列車の到着

きょうは定刻の13時19分に貨物列車が到着しました。

はじめて目の前で「本物の」金太郎をみる次男は大はしゃぎです。

EH500 交直流形機関車

列車は下り線路から、1・2番ホーム間にある中線に一度退避します。

中線への退避完了と引き上げ線への移動

中線に移動し一時停止しますが、程なく動き始め、駅北側にある待避線に貨物列車は移動します。

中線待機中の貨物列車

 

推進運転による荷役線への押し込み

最初、奥の引き込み線で機回しを行い、隅田川方に機関車を付け直すと想像していたのですが、なんと推進運転で荷役線まで戻って来ました。

推進運転中

 

当然、機関車の運転手からは真後ろの状況はわかりませんので、代わりに最後尾に作業員が乗り込み、無線で合図を取りながらバックして来ます。

 

推進運転完了

 

所定の位置まで押し込んだから、推進運転完了です。

ふたたび作業員の人が集まり、コンテナ列車と機関車を切り離すための作業を行います。

 

機回し作業の開始

切り離しが終わったら、一度水戸方に移動して、所定の場所で止まります。

そして、機回しを行うために一度先ほどの引き込み線に入るのですが、信号が切り替わるのを待ちます。

 

信号待機中

 

誘導員が手すりに掴まったら誘導開始です。

 

そして、北方の引き上げ線に入ったら、タイミングを見計らって隅田川方面に機関車を移動させます。

この時は2番線を使って引き上げます。

 

機回し

この後、コンテナの隅田川方面に機関車を連結したら、いよいよコンテナの載せ替え開始です。

残り1時間という短い時間で50個近いコンテナをほぼすべて載せ替えます。

被ってしまった安中貨物

荷役作業中、ちょうど14時4分になったので、安中貨物が土浦を通過する時間帯です。

全体を見渡せるように一番ホームに移動して、到着を待ちました。

 

そして、安中貨物が見えて来た!とおもったら、なんと一番ホームにも普通列車が入ってくるではありませんか!!!

 

被られた安中貨物

 

残念。

 

今度ゆくときにはよく研究して場所決めします。