いきなりですが、皆さんは日常的、あるいは周期的に発生する頭痛をお持ちではありませんか。
頭痛にバファリン、というCMがありましたが、一言に頭痛といっても痛み発生のメカニズムが違うことがあります。当然、発生要因に対処できる薬を服用しなければ、いつまで経っても痛みはとれません。
僕は、だいたい週末に発生する頭痛を持病として抱えています。
5年くらい前の夏、突然発生しました。
とにかく頭が痛いのですが、特徴的なのは
1)動くことによって脈拍が上がると痛みが激しくなる(拍動痛)
2)目の裏がえぐり取られるような痛みがある
3)頭の左右どちかか一方のみに発生する
4)痛みは4日以上続かない
というものです。
最初は原因がわからず、週末になると寝て過ごすことが多かったのですが、ある日自分の頭痛の現象をキーワードに色々調べているうちに、それが「偏頭痛(片頭痛とも書く)」ということを知りました。
もちろん、最終的な判断は医者が行うので、神経内科に行ってMRIなどで検査しました。
MRI検査によって立体化された僕の脳の血管は、とくに異常はありませんでした。
しかし、さっきの4つの特徴をお医者さんに話すことによって、それが偏頭痛であると判断されました。
偏頭痛ということがハッキリすると、バファリンなどの薬では対処できません。
なぜなら、発生メカニズムが違うからです。
頭痛にはいろんな種類がありますが、一つは頭の筋肉が収縮し、それによって頭蓋骨が締め付けられることで発生する頭痛があります。これは割合一般的な頭痛で、バファリンなどの頭痛薬で頭の筋肉をゆるめることで痛みを押さえることができます。
一方、偏頭痛は「頭に張り巡らされた神経の一部に血管がからみつき、何らかの理由で血管が膨張することで神経が締め付けられ、痛みが発生する」というものです。
なので、服用するくすりは血管収縮剤の一種となります。
理由は不明ですが、偏頭痛になるのは男性よりも女性が多く、またおおむね50歳を過ぎると自然治癒することがあるそうです。
ここまで原因がハッキリすればあとは薬を飲むだけと思いきや、薬との相性問題があります。
偏頭痛の薬として、マクサルト、イミグラン、ゾーミッグ、レルパックス等々、様々な薬が出されています。それぞれ化学式が違ってきます。
僕の場合、先に挙げた4つのうち、ゾーミッグのみが効き、その他の薬は一切効用がありませんでした。
また、ゾーミッグも1錠飲めば効く日と2錠飲まないと効かない日があります。
しかも、2錠のむ時には数時間時間を空ける必要があります。
また、副作用もそれなりに出ます。
お医者さんによれば珍しい症状ですが、ゾーミッグを飲むと体にしびれを感じます。
シャワーを浴びただけで、体がジンジンとしびれてしまいます。
また、倦怠感も強く、痛みからは解放されますが結局は安静を余儀なくされます。
あと、ちょっと困ったことに、お酒を飲むとまず確実に偏頭痛になってしまいます。
まぁ、アルコールは血管を拡張させる作用があるので仕方がないですよね。
ビールは好きではないのですが、日本酒と白ワインが好きで、白ワインならボトル半分くらいは飲んでしまう時もありましたが、いまは完全に禁酒状態です。
ただし、なぜかドイツとチェコのビールだけは偏頭痛になりません。ちなみに、この地域のビールは日本のラガーよりも平気で飲めます。
なので、この地域に行く機会があれば、昼からビールを飲んでつかの間のリラックスを楽しみます。
さて、こういう文章を書いている今日も偏頭痛で悩まされました。
偏頭痛持ちの多くは、症状がでる前に何らかの変調、たとえば視野が狭くなるとか飛蚊症のように視野内にゴミみないな物が流れているように見えるらしいのですが、僕の場合はそのような前兆はありません。
なので、痛み始めたらすぐに薬を飲むようにしています。
昨晩もちょっと変調があったのですが、いつも痛む左ではなく、おでこのあたりが痛むので薬を飲まずに就寝しました。
しかし、数時間後あまりの激痛に目が覚めてしまいました。
手元には偏頭痛の薬があるので、それを飲んで横になります。
体から痛みを和らげる成分が出ているのか、薬を飲むと一応すぐに寝付いてしまいます。
しかし、また数時間後痛みで目が覚めてしまいました。
一日2錠までは服用可となっているので、2錠目を飲みました。
しかし、次に目が覚めた時も痛みは引いていません。
しかも、そういう日に限って大切な用事があり仕事を休むわけには行きません。
痛みでもうろうとしながらも、枕の近くにおいていたiPhoneでゾーミッグの服用上限を検索。
すると1日10mgまでは服用可能という表記が。
いま服用しているのは2.5mg錠なので、あと2錠は飲めます。
ということで3錠目を服用。
こまったことにこれでも全く効き目がありません。
その証拠に、副作用も全く起きていないのです。
時間は既に10時。
打ち合わせの予定が一つ入っている時間なのですが、電話してキャンセルの依頼。
同時に最後の1錠を服用して、いつの間にか寝ていました。
さすがに最大許容量を飲んだだけあってか、次に目が覚めたときはどうにか動ける状態にまで回復しました。
しかし、さすがに体がふらつきます。
できれば横になっていたいという気持ちもあるのですが、がんばって体を動かすことで倦怠感から抜け出します。
その後は仕事に出て、用件も無事にこなしたのですが、朝のことを思い出すともうご免願いたいという気持ちで一杯です。
頭痛の話だけで長々と書いてしまいましたが、頭痛といっても要因はいろいろと考えられるので、日常的に、あるいは定期的に痛みを感じる人は一度専門医にかかった方がよいと思います。薬は決して安くありませんが(ちなみに、いま服用している薬は保険適用後で1錠300円)、痛みから解放される可能性は十分にあると思います。
偏頭痛のほかにも、様々な種類の頭痛があり、それに適した薬が出ているようです。
この文章をみてもしかして、とおもった方は、一度神経内科(か脳外科)で話を聞いてもらうといいかもしれません。