こんばんは。
夜中に窓を開けても快適です。でも明日の天気は雨。
関東のしっとりと降る雨はあまり好きではありません。
九州出身者としては、土砂降りの雨が大好きです。
全開にしたシャワーのような。
さてそれはさておき、昨日のサンゴ写真の反応が結構よかったのですが、水槽にどうやって収めているのかよく聞かれるので紹介したいと思います。
はっきり言って今回は長文です。
覚悟して読んでください(偉そうですみません)。
まずは水槽全景から。
水槽はベッドの横に設置しています。
なので、今回は枕の位置からのショットで紹介します。
$小さな動物園-寝る姿勢から
これは、2月14日に紹介したライブロックのレイアウト。
これが、いまはこんな感じになっています。
$小さな動物園-水槽横
レイアウト自身は立体感のあるレイアウトなのですが、写真ではそれをうまく伝えることができず残念です。
しかし、90センチの水槽にはそれなりのテーマがあります。
右半分はオーバーハングを意識したレイアウトです。
幸い、アクアステーションピュアで、かなり大きなライブロックを入手できたので実現できたのですが、実際の海と同じようなオーバーハングを作りだせました。
オーバーハングの上部はもう少しレイアウトを考えたいところですが、現在はマメスナ、スターポリプ、ウミアザミを置いています。
オーバーハング部にはオオシライトゴカイを置いていたのですが、CPファームの指摘どおり、飼育はかなり困難で、いまは鰓冠(さんかん)はほとんど出していません。でも、それっぽい雰囲気は出ています。
レイアウトでは上部に置かれることの多いナガレハナサンゴですが、このレイアウトではあえて底に(もちろんライブロックを台座にして)置くことで、底面に変化をつけてみました。
中央と左側はコーラルタウンの小沼店長風レイアウトです。
中央部分は自称「トサカの森」。多孔質でソフトボール大のライブロックを樹状ライブロックで持ち上げることで変化をつけています。
詳しくはこちらを見てください。
また、多孔質ライブロックの穴はサンゴを固定しやすいだけでなく、ハナダイ・ハナゴイ・スズメダイのような穴を寝床にする魚にとって重要な休憩場所になります。
左側はアーチ型ライブロックを多用した立体感のあるレイアウトです。
台座になるライブロックをひとつ置き、そこにアーチ型のライブロックを置くスタイルです。
本当は多孔質ででこぼこの多いライブロックを調達したかったのですが、残念ながら調達できなかったのでちょっとのっぺりしたライブロックを使ってます。
多孔質ででこぼこが多ければサンゴを引っ掛けやすいのですが、それができないのでちょっと悩んでます。
解決策のひとつはアクアリウム用ボンドを使い、ライブロックの破片をつけることでサンゴを引っ掛ける場所を作る方法です。
もうひとつはスターポリプを貼り付ける方法。
話が横道にそれましたが、アーチ部分には造礁系サンゴを配置しています。
また、アーチ構造にすることで、隙間から漏れた光が砂底まで届きますが、そのような場所にもサンゴをおくことで、森の木漏れ日をイメージを作り出しています。
フロー管周辺はライブロックを積み重ねて、フロー管がなるべく隠れるようにしています。
当然、光源に近くなるので、ミドリイシ類を配置しています。
レベル的にはエンタク系ミドリイシがよいのですが、エンタクは日陰を作ってしまうためどうしても配置する気が出てきません。
しかし、エダ系にするにはかなり強力な光源が必要です。
そこで、コーラルタウンでミドリイシを買うときには照度計を借りて実測し、生育に必要なルクス(lux)を測定しています。自宅にも照度計があるのでそれを使って測定し、光の強さが十分かどうか確かめます。
十分であると判断したら購入して配置しています。
ところで、ライブロックを買うときにはその軽さやにおいを確かめましょうと教科書には書かれています。
でも、僕はちょっと違うところに目をつけています。
それは、「どれだけおまけがついているか」ということです。
お店には迷惑かもしれませんが、販売されているライブロックすべてを一つ一つ観察すると、いろんな発見があります。
たとえば、ハマサンゴの仲間のようなサンゴがライブロックを覆っていることがあります。
当然、サンゴですので色揚げも可能ですし、成長だって期待できます。
この前はコモンサンゴの破片が付いたライブロックを見つけました。当然買いです。
あとは、二枚貝が付着したライブロックもありますね。
一見、死んだようにも見えますが、よく観察すると呼吸しているのがわかります。
ただし、多孔質のライブロックには危険性もあります。
それは、ウミケムシやシャコが潜んでいることがあるという点です。
いくらキュアリングをしたからといって、シャコやウミケムシが取れるとは到底思えません。
そのくらいで取れるなら、自宅のスキマーでも取れるはずです。
なので、突然魚が行方不明なった場合は、シャコの存在を疑って見たほうがよいと思います。
また話がそれましたね。
では、照明を含めた全体像をご紹介します。
$小さな動物園-水槽縦
機材としてはこんな感じです。
水槽および水周り
MMC企画 オルカ90フルセット
自作ウールボックス(標準のウールボックスをドライろ過にして、その上にアクリル板で作ったウールボックスを設置)
ナプコリミテッド インスタントオーシャン Skimm800 プロテインスキマー
サンソーマグネットポンプ PMD-421B
GEX GXC-210 観賞用魚水槽用クーラー
リフジウム兼ライブロックストック水槽
濾過槽については、ショップめぐりで拝見したさまざまなろ過方式を検討し、ベルリン方式を採用することにしました。
クーラーの冷却能力は足りていますが、こればかりは夏場にならないとわかりません。ただ、夏場は水槽を置いている部屋にうさぎのケージを移動し、昼間は28度でクーラーをかけるため、それほど負担にならないと思います。
オルカのよい点は、サンプが大きいことなのですが、マグネットポンプを使うと設置できるクーラーが限られてしまう点が問題点です。
水中ポンプという選択肢もありますが、エンペラの消耗や、負荷がかかったときの騒音を考えるとマグネットポンプが有利です。
照明
クラマタ産業 ガラッシア300 スカイホワイト 24W
クラマタ産業 ガラッシア300 ライトブルー 24W
神畑養魚 ファンネルラッキー 70W 20,000ケルビン
神畑養魚 ネオビーム ブルー球 24W
神畑養魚 レコルト アイ ブルー 3W 2個
神畑要所 ヴォルテス レッドブルー 30W
照明スタンドは、矢崎のイレクターを使って作成しました。
また、ライティングレールを使うことで、照明の配線まわりをすっきりさせました。

照明については、最初からLEDを中心に設置することを決定していました。
理由のひとつは、一番最初に購入した60センチ水槽用の照明にガラッシアを使ったことなのですが、もうひとつは経済性です。
メーカ公称の寿命は40,000時間。これは1日12時間点灯しても10年間もつ計算です。
もちろん、素子の寿命もあるでしょうが、メタハラより経済的なのは間違いありません。
もちろん、ガラッシアだけではミドリイシの飼育に無理があります。
メーカとしてはハイマツ系は飼育できるとしていますが、ホソエダ系の飼育には50,000ルクス以上の光が必要であり、これはガラッシアだけでは実現できません。
そこで、スポット的にファンネルラッキーを使って照明を強化しています。
サンゴのすべてがメタハラ級の強力な光源を必要としているわけではありません。
なので、全体はLEDで照らし、必要な部分だけメタハラに頼るというのが今からのスタイルになるのは間違いないと思います。
# でも、ギーゼマンのメタハラを見たときにはそのかっこよさに少し後悔しました。
ヴォルテスは、洞窟の奥に漏れて見える光を実現するために使っています。
また、レッドブルーなので、カクレクマノミやインドキンギョなど、赤色系の魚はより鮮やかに見えます。
以外な発見だったのは、ライブロックがより美しく見えることです。
レコルトは常夜灯ですが、24時間つけっぱなしです。それでも5年は持つ計算です。
アクアトロニカ
投資するならこの際一気に、ということでアクアトロニカ製品を購入しました。
これについて話を始めると長くなるのでまた別の機会にします。
生体
最後に、水槽で飼っている魚たちについて紹介します。
カクレクマノミペア
デバスズメダイ 4尾
ヤマブキスズメダイ 2尾
インドキンギョハナダイ 3尾(うち1尾オス)
バートレットアンティアス 4尾(もしかしたら2尾は店の勘違いでスレッドフィンアンティアスかもしれないのですが、まとまって群れているのでたぶんバートレットです。)
マンジュウイシモチ 1尾
ハタタテハゼ 3尾
マルチカラーエンゼル 1尾
アカハラヤッコ 1尾
フレームエンゼル 1尾
ミゾレチョウチョウウオ 1尾
アミメチョウチョウウオ 1尾
サラサコンベ 1尾
スカンクシュリンプ 2尾
ギンガハゼ 1尾
モンツキテッポウエビ 1尾
ニシキテグリ(マンダリンフィッシュ) 1尾
実はもっといたのですが、6尾ほど連続してシャコにやられました。
いじめや衰退で死んだ場合は必ず死体が見つかるのですが、シャコの場合は完全に食べられてしまいます。
よりによって、先日仙台に行ったとき購入した魚はすべてやられてしまいました。
それでも、30尾近くいるんですね...われながら驚き。
どうしても「群泳」と「ライブロックの隙間を縫うよな泳ぎの観察」を見たかったので、こんなになってしまいました。
「え、ミドリイシが入っているのに、魚をそんなに入れているの?」といわれそうですが、そこは日本式ベルリン(つまり、毎日の硝酸測定と頻繁な換水、それにAZ-NO3の併用で乗り切ってます。
換水については、おもしろいことに規格水槽よりも楽に行えます。
作った海水を水中ポンプを用いて水槽に入れ、サンプの定位置からあふれた海水を捨てる作業を同時にできるからです。
慣れれば10分かからずで20リットル換水できます。
万が一に備えて、20リットルの海水と20リットルのRO/DI水を常備しています。
すっかり長くなりましたが、これまでの経験(といってもほんの数ヶ月)を踏まえて反省気味に記述してみました。
気分は半分ほど30センチ水槽のオーバーフローに向かっているのですが、もちろん90センチ水槽を維持できるようがんばって行きますので、応援よろしくお願いします。
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