ケーブルテレビのプログラムに「メーデー!航空機事故の真実と真相」という番組があります。
ナショナルジオグラフィックスのプログラムです。
この番組は、過去に起きた航空機事故に関する調査や追跡を、事実に基づいて再現する番組で、僕もそのリアルさというか、限られた証拠から、客観的に真実を突き止める興味からこの番組をよく観ていました。
今日は、エチピア航空961便墜落事件についてのエピソードを観ました。
エチオピア航空961便墜落事件とは
この事件は、エチオピアのアディスアベバからいくつかの経由地を経てコートジボワールに行く予定の飛行機が11人(実際は3人)のハイジャック犯によってハイジャックされ、燃料が持たないにもかかわらずオーストラリア行きを要求した結果、燃料切れが原因で機体が海に墜落した事件です。
航空機事件としては割合有名で、期待はソロモン諸島のすぐそばに墜落したため、YouTubeで見たことがある人も多いかと思います。
この事件で注目すべきなのは、機長はこの事件が起きる前にもすでに2度、ハイジャックの経験があること、いずれもけが人を出すことなく解決したことでしょう。
そして、今回の事件も海水面への墜落という事態にはなりましたが、多くの生存者を残すことができました。
着水した時点ではもっと多くの生存者がいたと言われています。
では、残念ながら生還できなかった人たちに共通する過ちとは、一体何だったのでしょうか。
緊急脱出前に救命胴衣を膨らませることの危険性
それは、着水前に救命胴衣を膨らませたことだと言われています。
飛行機は時速300キロオーバーで着水しています。
そして、機体は大きく4つの部分へと一瞬にして分解しました。
当然、機体へは海水が浸入してきます。
この時、すでに救命胴衣を膨らませていた乗客は、浸入してきた海水に動きを阻まれ、天井と海水との間に挟まれる結果となりました。
そして、動きが拘束されたまま、溺死したと言われています。
飛行機に乗った時、どの航空会社であれ、救命胴衣の使い方を説明します。
その時、非常脱出口に出るまでは膨らませてはいけないと説明されます。
通常は、狭い通路が混雑するからという理由だけが説明されますが、今回の放送を見て、このような問題もあるのだと考えさせられました。