うちの水槽、感電します。
水槽の中に手を入れると、しびれます。
じゃあ魚は?というと感電していません。
電線にとまっている鳥が感電しないのと同じです(厳密に話せば長くなるので、そんなものだと思ってください)。
感電というと、漏電という言葉が出てくると思います。
字のごとく、どこかから電流が漏れているので感電するわけです。
では、なぜ感電するのかというと、機械の故障を除くと、電源プラグをコンセントに対して誤った方向で差し込んでいることが一番の原因だと思います。
コンセントに極性?と思われるかもしれませんが、実は極性があるのです。
電源プラグは裏返し(左右逆)にしても差し込めますよね。しかも交流なので基本的には極性は存在しないはず...と思われるでしょう。
でも、やっぱり極性はあるのです。
試しに自宅やオフィスのコンセントを眺めてみてください。
いままで左右同じ大きさと思っていた差し込み口が、実際は左側の方が大きくなっていることに気付かれるかと思います。なぜ大きさが違うのかというと、これは極性を区別するためなのです。
もし「右側が大きい」のであれば、それは施工ミスです。管理会社なり、施主に連絡してきちんと配線しなおしてもらった方が良いと思います。
日常使う電源プラグは、端子の部分が左右同じ長さになっています。このようなコンセントを使っている機械は、機械本体にさわっても絶対に感電しないようになっています。一方、極性を重視する製品は、左右逆に差し込めないようになっています。
あるいは、平たく並行した2つの端子の上に、丸い端子がついている3端子タイプの電源プラグも、極性が決まっているプラグです。でも通常は二端子に変換するプラグ(別称ブタの鼻)で変換してしまうので、その時点で極性のことは忘れてしまっています。
話は普通の二極プラグに戻りますが、実際は左側の配線がいわゆる「アース」になっています。つまり、左側の穴は発電所に行くまでの間に、地面に埋められた「アース棒」で地面とつながっているのです。しかし、水槽周りの配線がアースを無視した配線になってしまっているため、水槽に手を入れたときに感電してしまうのです(本当はもっといろんな事象が絡んできます。感電する水槽はまずありえないのですが、複数の要因が絡んでいるため感電してしまうのです。が、ながくなるのでここでは省略)。
先日、配線用の壁(別称:お品書き)を作りました。
これは、いままで適当になっていた配線を整理し、漏電しないように対策するための準備です。
日本でも三極配線が普及しはじめ、漏電しないような事前策がとられるようになってきましたが、既存の建物はまだ古い配線のままです。
アクア製品にはいわゆる「三本足」の製品が多いので、この機会に極性をよく確かめ、漏電しないような配線にしたいと思います。
ちなみに、オーディオマニアの間では、音質を向上させるため、プラグを差し込む方向の統一を実践している人もいるそうです。逆にいうと、いままで雑音に悩まされていたのに、プラグの差し込み方向を逆にしただけで雑音がなくなる、ということです。
なかなか難しい話ですが、何か変だ、と思ったらこの極性を疑ってみるといいかもしれません。