台風は大きな影響を残すことなく過ぎ去りましたが、同時に10月もおわろうとしています(T_T)
まだ1日残っていますが、ZEOvit水槽について、この1ヶ月を考察してみたいと思います。
まず、成果が上がった点としては
○ 硝酸塩の値をほぼ0に達成することができた。
○ 同時に、換水が週3.5回だったのを1回に減らすことができた
○ リン酸塩蓄積時は8.0以上になることが少なかったpHが8.1付近まで上昇するようになった
改良点としては
○ ポリリン酸蓄積細菌がリン酸を取り込むのに必要となるマグネシウム、カリウム(ポタシウム)を定期的に添加するようにした
○ スキマーをInstant OceanのSkimm800から H&S の HS-850 へと変更した
○ そのため、サンプの増設を行った
しかし、問題点も残っています
○ この1週間で再度硝酸塩の上昇が見られた
○ リン酸塩を0.3ppm以下に落とすことができなかった
○ 何らかの理由でZEOリアクタの通水量が上限を上回っていた。そのため、いくつかのミドリイシに白化現象が見られた。
いいところまでいって、あと一歩というところです。
魚30尾以上入れているミドリイシ水槽で硝酸塩を0に近づけただけでも成果は大きいのですが、また上昇してきたのはちょっといい気分ではありません。
硝酸塩上昇の理由として考えられるのは
○ ハタゴイソギンチャクを久々に入れた(が、その前日から硝酸塩上昇の気配があった)
○ 魚が死んでいる(見た感じ、全部生存している)
○ 白化したミドリイシの共肉等が分解されて硝酸塩になった
○ 海水の回転率が下がった(サンプ増設のため、しかしその前日から硝酸塩上昇の気配があった)
などがあります。
これらのうち、一番理由として考えられるのが「海水の回転率が下がった」という点だと思います。これはサンプ増設に伴う不備であり、理由としては一番説明が付くと思われます。
硝酸塩が検出されること自身は実はさほど問題ではなく、より危険な亜硝酸やアンモニアが検出されることの方がより問題となります。
しかし、ZEOvitではアンモニアをアンモニアのままゼオライトに吸着させることで、亜硝酸や硝酸塩の元を断ち切るところに特徴があると思っています。また、ゼオライトに吸着されなかった残りのアンモニアが、硝化細菌と反硝化細菌によって無毒化されるようになっています。
ところで、海水の回転率が下がったその理由は何かというと、「サンプ増設における単純なミス」です。
新しいサンプは古いサンプと16Aの塩ビ管でつないでいます。古いサンプから新しいサンプへの海水の流れは、スキマーの排水と二つのサンプの高低差による水流だけです。
しかし、新しいサンプからマグネットポンプで吸い込まれる水量は、これら二つの水量を遙かに超えており、いまはマグネットポンプからの水流をバルブで絞っている状態です。
そうなると、いままでサンプで行われたアンモニアの吸着の効率が下がり、一方水槽内に存在する硝化細菌による硝化反応が進むことで、硝酸塩が増えてしまったのだと考えるのが妥当かと思っています。
つまり、マグネットポンプの性能を過小評価してしまったことと、サンプ間の連結を甘く考えすぎたのが原因です。
サンプ間をより径の太い塩ビ管などで連結できれば良いのですが、水槽が稼働中なので現実的な話ではありません。一番現実的なのは、スキマーサンプ(旧)からZEOサンプ(新)へ送水を行うポンプを追加することだと考えています。もちろん、スキマーサンプに設置するポンプは水位センサを連動させ、水中ポンプが空回りしないように考慮する必要があります。
同時に、バイオペレットとの併用も考えています。
ZEOvit販売元の Korallen-Zucht(KZ) 社が主催するフォーラム(掲示板)でも、バイオペレットなどの併用について議論が行われています。
すべてが英語であり、また議論の元となる論文が長いためはっきりとした結論はまだわからないのですが、フォーラムに参加しているKZのメンバの誰一人として併用を否定していないので、可能性としては考えられると思います。
KZのメンバーが自らの意志を示すときには、かなりの場合 YES/NO がはっきりとしています。時には、添加剤の量を一滴単位で指示することもあります。これほど厳格に指示するメンバが誰一人として反対していないことは、推奨はしないものの、危険性は考えられないためだと思っています。
望ましいのは、アンモニアをZEOvitで、リン酸をバイオペレットで処理できればと思っています。
しかし、いずれにしても回転率を正常な状態に戻すことが重要なので、まずはそこに手を付けたいと思います。