ナイトレイとリアクターとは、硫黄でできたメディアに海水を少しづつ流し込むことで、海水に含まれている硝酸塩を取り除く(脱窒する)装置です。現在は炭素源を海水に直接投入する方法が主流となっていますが、古典的な方法でありながらも強い人気のある脱窒方法です。

 

ナイトレイトリアクターを効率よく稼働させるためには、ナイトレイトリアクター内部を酸素不足の状態にする必要がありますが、そのためには出力する海水の量をうまく調整する必要があります。

海水量の調節

ナイトレイトリアクター内のバクテリアが繁殖してきたら、Redox(ORP)センサの値を見ながらリアクターに出入りする海水の流量を調節します。

 
バクテリアが活発かつ安全に活動するのは、Redox値が50mvから-200mv程度と言われていますので、この範囲を逸脱しない範囲で流量を最大化できれば、効率的な脱窒が行えます。

 
Redox値については、アクアトロニカの機能を使って計測し、また記録することもできますが、アクアトロニカには流量を調整する機能はありません。

唯一の方法は、Redox値を見ながらコックを手でひねり流量を調節することです。

 
ナイトレイトリアクターに最初から付いてくるコックはこんな感じのものです。
小さな動物園-コック

流量が微調整できるニードルバルブとは

標準で付いてくるコックは、水色の部分をひねって流量を調節する製品です。
コックは45度しか回らず、また微調整も困難を極めます。
ちょっとひねりすぎただけで、Redox値が大きく変動してしまいます。

 
カルシウムリアクターの二酸化炭素供給量の調節に使われるスピコン(スピードコントローラ)がそのまま使えればよいのですが、基本的に気体専用なので流用することができません。

 
で、いつものコーラルタウンでそのことを相談したら、早速目的の品物が出てきました。
ニードルバルブです。

 
しかも、すべて樹脂でできているので、海水にもそのまま使えます。
小さな動物園-ニードルバルブ
右側の黒いハンドルが付いている部品がニードルバルブです。ハンドルは多回転型なので、流量の設定をかなり細かく行うことができます。

ニードルバルブを使ってみる

この製品は取り付け口がRc1/4のソケットになっているので、6mmもしくは1/4インチのホースが接続できるメイルコネクターが別途必要です。
左の黒い2つの部品がメイルコネクターです。

 
こちらは、以前モノタロウで10個まとめて購入したことがあるので、それを使いました
ニードルバルブにメイルコネクターを取り付け、一旦ナイトレイトリアクターの電源を切り水流を止めてから、コックの部分を交換します。
小さな動物園-取り付け
交換後はこんな感じです。

 
取り付けが完了したら、再び通電し、流量の調整を行います。
ハンドル型と違い、かなり細かく調整可能です。

 
今後は、Redoxの推移をみながら、流量を調整することが主な作業となりそうです。