ちょっと興味があって、クラマタ産業が出しているLED照明「ガラッシア」の明るさを測定してみました。
なお、この文章では、「照度」という言葉を使います。似た言葉に「輝度」というのがありますが、使い方がちょっと違いますので気になる方が「照度 輝度」というキーワードでその違いを調べてください。
照度とは、ある単位面積を照らしたときの、その明るさだと考えてください。単位は良く耳にする「ルクス(lx)」です。
自宅にあるガラッシアは2種類です。
15000k(ケルビン)の明るい光を放つ「スカイホワイト」と、50000kの青みを帯びた光を放つ「ライトブルー」です。
いずれも3WLEDを6球使った製品です。
両方とも米クリー社のLEDを採用しています。
LEDの配置は、
スカイホワイト:○○○
ロイヤルブルー:●●
です。
明るさは、照度計を用いて計測しました。
使用しhたのは。横河電機の照度計 Model 510 01 です。
検定書はありませんが、産業用レベルの照度計です。
明るさの測定は、左端のLED直下15センチでの明るさ、および左から3番目のLED直下15センチでの明るさを測定しました。
では、早速測定結果を発表します。
スカイホワイト:
左下:約19,000lx
中央:約29,000lx
ロイヤルブルー:
左下:約8,400lx
中央:約10,000lx
ちなみに、うちの水槽では水面から30センチの所にガラッシアを設置していますが、水面上センチのところで、スカイホワイトが20,000lx、ロイヤルブルーが6,000lxです。
ちなみに、70Wメタハラのファンネルラッキー20,000kだと、照明直下で50,000ケルビン超でした。
個人的な経験としては、この高さでスカイホワイトだとサボテン系ミドリイシとエダコモン、ウスコモン、それにハイマツミドリイシを維持することができました。ウスコモン、エダコモンについては、わずかずつですが枝や輪郭が成長しています。サボテン系だと、白化して折った場所が新しい共肉で覆われているのを確認しました。ちなみに、エダコモンについては24時間3Wの青色LED(レコルト アイ)で照らし続けることで、緑色に色揚げできることも確認しています(ただし、片面だけです)。
もちろん、ガラッシアを水面に近づければさらに明るくなりますので、成長させられるミドリイシの選択肢は広がると思いますが、当然端の方は暗くなるため、水槽サイズも限られてきます。
LEDは点光源のため、光が物体の裏に回り込みにくい問題や、LED素子が出している波長はメタハラに比べると純粋すぎるため、色揚げについての疑問が残りますが、それでもミドリイシを維持できるレベルにまで開発が進んだことには、アクアリストとしては大変歓迎できる話だと思います。
初期投資はメタハラに比べるとまだ高いですが、40,000時間という驚異的な寿命(一部には3,000時間という製品もありますが)と、発熱量の少なさは単に数値だけでなく、電気代の問題や地球温暖化の問題、それにメタハラでは必須の電球交換の問題を考えると、決して高い投資ではないと思います。
世の中では次々と新しい製品が出てきていますので、機会があればいろいろ試してみたいと思います。