今朝の水槽の様子です。
$小さな動物園-水槽0605
水槽の濁りは完全に消えました。
昨晩は濁っている水槽の中に手を入れて、手探りでサンゴと魚の死骸を探していましたが、今日はきれいな水に戻りました。
昨晩投入しておいたバクテリア剤が効いたのだと思います。
もちろん、プロテインスキマーもオーバースキムぎみにしておいたので、大きなゴミが漉し取られたというのもあると思います。
pHも通常の値まで戻りました。
サンゴの方はどうかというと、LPS, SPS はまだ何とも言えない感じです。
小さい水槽で管理してますし、照明も十分ではないことも原因だと思います。
ミドリイシは、スゲミドリイシとコモン系を除いて駄目になってしまいました。
昨晩、RedSeaのプリズムを使い、数時間様子を観察していたのですが、プリズムはひたすら泡を噴き続けていました。
やはりミドリイシへの影響は大きく、深夜にはほとんどのミドリイシから共肉がはがれてしまいました。
残っているスゲミドリイシも、かろうじてという感じで鑑賞に堪えられる状態ではありません。
さて、なぜRedoxの急減がおきたのか、ちょっと考えてみました。
昨日も載せましたが、グラフをもう一度見てみたいと思います。
$小さな動物園-グラフ
このグラフを見てわかることは、4日に計測された温度とRedoxの変化に相関、つまり関係があるということです。
今の期間、水槽の温度は24度から25度の間に入るように設定しています。
しかし、3日にポンプを起動し忘れたため、海水は冷却されることはありませんでした。
それでも、関東地方は気温が低めに推移したことと、部屋の窓を少し開けて通気性を保ったおかげで、12時頃は24度付近まで水温が下がっていました。
うちの水槽では、13時にLED照明が、15時にメタハラが点灯するのですが、ちょうど15時頃から水温が揚がり始めています。
照明は12時に消えるので、12時以降は徐々に水温が下がっているのがわかります。
では、水温が一番高い、深夜0時の水温は何度だったかというと、26.5度と記録されています。
その時刻からRedoxが急激に下がり初め、4日の12時に-17mvの最低値をつけました。
その後はRedoxは急激に上昇しています。
ここで興味深いのは、4日の18時も水温が26.4度を記録しているのですが、そのときRedoxもわずかに下がっていることです。
自宅に着いてポンプを再起動したのが19時30分ごろですので、おそらくそれまでの間Redoxは再び下がっていたと思われます(実際、Redoxのグラフがその区間だけ再度下がっている)。
ここでピンと来たのが、硝化作用、つまりアンモニアを亜硝酸、硝酸へと変化させるバクテリアの作用です。
硝化菌であるニトロソモナス(Nitrosomonas)やシュードモナス(Pseudomonas)ですが、細菌ですので当然活発に活動する温度というのが存在します。
これらのバクテリアは25度から30度の間で活発に活動するのですが、もっとも活発に活動する温度が27度と言われています。
おそらく、脱窒、つまり硝酸を窒素として大気中に放出する作用には酵素がからんで来るらしいのですが、その温度も27度近辺だと推測されます。
しかも、僕は日常的にAZ-NO3を使っているため、反硝化作用も同時に促進されたのだと思います。
その証拠に、大量に魚が死んでいるにもかかわらず、硝酸の値はほぼ0に近い値をさしていました。
また、出発直前に40リットルの水換えを行いましたが、その後バクテリアの補充をおこなったので、バクテリア量も豊富だった可能性があります。
この考察をもって結論づけるのは証拠不十分ですが、昨日魚がほぼ全滅したのは、水温が27度近くまで上昇し、硝化菌や反硝化菌の活動が活発になり、酸素が大量に消費されたため酸欠状態になり、呼吸困難で死に至ったものだと考えられます。
結局は、ポンプで水を循環させ、冷却しておけば問題なかった可能性が高いということになりそうです。
あとは、アクアトロニカの機能を使い、26度を超えたらメタハラ等水温を上昇させるような機器を停止させると行ったプログラムを使えば、ここ数日の気温ならどうにか乗り越えられた可能性もあったかもしれません。
これから水槽の再立ち上げを行いますが、このことを教訓に、水温が上がらないような、もしくはポンプの長期間停止を防止するような方法を考えたいと思います。