山形から帰ってまいりました。
水槽がどんな感じになっているか心配しつつ部屋に入ってみると...
小さな動物園-90cm
真っ白です。
やはりポンプが動いていなかったことが原因なのでしょうか。
水槽をよく観察してみると、大半の魚が死んでいました。
かつて60センチ水槽でやっていたときに、ハタゴ毒(コラリアにハタゴイソギンチャクが吸い込まれた)でほとんどの魚が死んだものの、クマノミとマンジュウイシモチだけは残っていましたが、今回はクマノミやマンジュウイシモチまでもが死んでいました。
残っていたのは、磯採取で見つけてきたメジナと、スドーのサテライト水槽に残しておいたアカネハナゴイ1匹です。
サンゴについては、深場のミドリイシはほぼ全滅、浅場は様子見です。
ミドリイシ以外のSPS, LPS についてはそれほど深刻な影響はありませんでした。
ちなみに、ハタゴイソギンもやや調子を崩していましたが、新しく水槽を作り様子を見てみると徐々に復活してきています。
この場合、まずは硝酸塩を計ってみるのですが、なんと0ppmです。
アンモニアはどうかというと、2.5ppmと高い値を指していました。
しかし、アンモニアを継続して計測していたわけではないので、多くの魚がほぼ同時に死滅した結果アンモニア値が高くなったのか、それともアンモニア値が高くなって魚が死んだのかはわかりません。
しかし、自宅を出る前に換水したあとはバクテリア剤を入れたうえに、白点承知で殺菌灯を消して出発したので、バクテリア不足は考えにくいです。
では、不在にしていた間の水温、およびRedox(OPR)をみてみたいと思います。
アクアトロニカに記録されているデータをダウンロードし、Excelで加工してみました。
$小さな動物園-グラフ
左軸がRedox(mv)、右軸が水温(℃)です。
出張期間中、ポンプが停止していたのでクーラーが使えず、水温が上昇したことがまず考えられます。しかし、グラフを見る限り出張初日は夕方6時の24度を最低に、深夜0時の27.5度が最高です。夕方から水温が上昇したのは、メタハラによる水温の上昇が考えられます(ちなみに、水温計は水槽内で一番水温が高くなる、メタハラの照射ポイントに付けています)。27,5は決して適切な値ではありませんが、水槽にダメージを与えるほどの温度ではありません。
翌4日、今日ですが、水温に関しては同じような感じです。夕方以降水温が下がったのは、帰宅してポンプを循環させたからです。
しかし、問題なのは今日だけでRedoxの値が500mv代から-14mvまで、一気に降下していることです。
Redoxが降下する要因としては、硝化作用、あるいは脱窒作用が働いたことが要因として考えられますが、いままでこれほど急降下した経験はありません。
ただ、Redoxの-14mvは魚にとっては明らかに酸欠状態です。30mvであれば経験的にどうにかなったのですが、-30mvとなると致命的なのかもしれません。
とりあえず、自宅にある水槽とろ過装置、スキマーを総動員して調子が悪くないサンゴを救出することにしました。
小さな動物園-30cm
これは以前から使っている30センチキューブです。あまりサンゴを置くスペースはないのですが、倒れない程度に配置しました。
ちなみに、この水槽にはプリズムを付けていましたが、それはミドリイシ用に転用しました。
小さな動物園-ソフト+ハード
30センチ規格水槽には、LPSとSPSを避難させました。
小さな動物園-ミドリイシ水槽
こちらは60センチスリム水槽を使ったミドリイシ水槽です。
照明としてガラッシアを水槽の上に直接載せて使っています。
ミドリイシは調子が悪いものもあれば、影響がないものもあります。
A. Suharsonoi や A. Desalwii, A. loripes はさすがに影響を受けてしまいました。
Suharsonoi は枝振りがかっこよかったですし、loripes は初めての本格的な深場であるにもかかわらず調子を崩すことがすくなかっただけに残念です。
ほかのミドリイシは調子見です。
プリズムスキマーが延々と泡吹いているので、もしかしたら共肉が剥げてしまったミドリイシもアルかもしれません。
しかし、不思議なことにこのような壊滅的な事件が起きてしまうと、パニックにどころかとても冷静になってしまうものですね。
もちろん、待避水槽を準備するために、いつもお世話になっているコーラルタウンの店長に40リットルの海水を至急準備していただいたおかげもありますし、水槽を余計に持っていたという利点もあります。
まぁ、おきてしまったことは仕方がありません。
実は8日は都内から水拝しにいらっしゃる方がいたのですが、電話して急遽延期してもらうことになりました。
こちらについては、スケジュールの問題があるにもかかわらず、快く了解していただいたことに大変感謝しております。
すべてを失ったわけではないので、また初心に戻って立ち上げなおしたいと思います。