みなさんこんばんは。
今日は輸入ブロッコリーが入荷してました。138円。
海水魚とはまったく関係ないですね、すみません。
毎日アクセスランキングを確かめ、ついでに検索キーワードも確認することで皆さんがどのようなことに興味を持っているのか確かめているのですが、ここ数日「ライブロックレイアウト」というキーワードで検索されている方が結構いらっしゃるようです。
また、あれだけ大量のサンゴをどうやってレイアウトしているのかというご意見(本人はまだ予定の7割くらいでいる)ので、レイアウトの詳細についてご紹介します。
今回は、僕が「洞窟」と呼んでいる近辺のレイアウトを紹介します。
まずは画像から。
$小さな動物園-洞窟レイアウト
中央奥に見えている部分が「洞窟」と呼んでいる部分です。
主にハタタテハゼのテリトリーとなっており、その手前にカクレクマノミのテリトリーがあります。
このレイアウトを構成しているライブロックはざっと4つです。
足、天板、背景、側壁です(僕が勝手につけた名前です)。
いったん話がそれますが、合計20kgのライブロックを3つの店(アクアステーション ピュア、B-BOXアクアリウム、コーラルタウン)でそろえました。
偶然かもしれませんが、これら3つの店にはそれぞれ特徴がありました。ピュアには大振りなライブロックが多いこと、B-BOXは一枚でアーチに使えそうなライブロックやエダコモンが平べったくなったようなライブロックが多いこと、そしてコーラルタウンは多孔質で大きさの割りに軽いライブロックが多いことです。
今回紹介する洞窟部分は、おもにピュアのライブロックを使って組み立てました。
「足」とは、ナガレハナサンゴが乗っているライブロックです。
このライブロック、アイスホッケーのラケットのような形をしています。
レイアウトする前にすべてのライブロックの写真をとっておけばよかったと後悔していますが、パックをはじく部分に相当する部分にナガレハナが乗っかっています。
さらにこのライブロック、前の部分がせり上がっていますが、後ろもせり上がっています。それが、洞窟を支える柱となっています。
ライブロック探しで大切なのは、「ライブロック水槽」内の岩すべてを取り出し、ひとつひとつチェックすることだと思います。意外と上においてあるライブロックだけしか見ないひとや、店員にお任せという人が多いですが、やはり自分で吟味すべきだと思います。
このラケット型ライブロックも、水槽全部をひっくりかえして見つけました。
配置するサンゴを何にするかは未定でしたが、これを足にすることはお店で決定してました。
ちなみに、水槽立ち上げ当初はコルトコーラルを乗せていました。
ライブロックは多孔質がよいといいますが、足になるライブロックはやはり重いものがよいと思います。
これ一個で3kgぐらいあります。
側壁、つまりガラス側は多孔質ライブロックを適当にくみ上げることで作り上げています。
また、60センチ水槽で飼っていたハタゴイソギンチャクがアーチ型ライブロックに活着していたので、それをそのまま使いました。足となるライブロックがしっかりしていれば、壁側はガラス面があるので、崩れさえしなければ多少軽量でも十分です。
いまでは、多孔質の穴がハタタテハゼの墨かになっています。
天板も、ピュアで見つけた大きな三角形のライブロックを使っています。
ミソは「三角形」あることです。
三角形の頂点部分を「足ライブロック」に乗せ、底辺を「壁ライブロック」に載せます。
実際は、足を置き、天板の頂点だけ足に乗せ、あとはバランスをとりながら壁面を作るという手順になってます。
最後に背景です。
バックスクリーンが見えているのも味気ないので、あまったライブロックを適当に積み上げて背景とします。
さて、なぜ天板に三角形を使ったかというと、「洞窟の天井から漏れる光」を再現したかったためです。
なので、この洞窟の天井には穴が開いています。
その上に照明としてヴォルテスのレッドブルーを配置することで、洞窟らしさを醸し出してみました。
普通、照明といえば青や白が慣例です。僕もその常識を疑っていませんでした。
しかし、コーラルタウンの店長から「赤い魚がより鮮やかに見える」というアドバイスを受け、試しにに購入してみました。
赤い魚、たとえばフレームエンゼルやカクレクマノミ、インドキンギョはもちろん、ハタタテハゼもより鮮やかに見えます。
それ以上に驚きだったのが、石灰藻の割合が少ないライブロックもそれらしく見える、ということです。
ライブロックの色が味気ないと思っている方は、一度使ってみてはどうでしょうか。
気に入らなければ、蛍光管を換えるだけですし。
さて、天窓つき洞窟を作ることでのメリットとして、これらの点があると思います。それは
1) 海水の淀みが少なくなる。
このレイアウトでは穴の上部に水中ポンプをつけることで、底から天井方向への海水の流れを作っています。
2) 限られたスペースを有効に使える。
サンゴ水槽のレイアウトは棚田方式(勝手に命名)が多いですが、そうすると有効面積が少なくなります。
洞窟を作ると、壁面を含めてあらゆる場所を有効に使えます。
うちだと、洞窟の底にはブレインコーラル。壁面にはハタゴイソギンチャク、天井の上面にはスターポリプやマメスナが置いてあります。

3) 魚の動きが面白くなる

魚の種類にもよりますが、ハナダイ・ハナゴイ・スズメダイ系(クマノミを除く)・小型ヤッコ類は穴の中を器用に通り抜けます。特に、ヤッコがするりとライブロックの隙間を通り抜ける姿を見るのはとても面白く、いつまで見ててもあきません。
また、こういったちょっと暗い部分はハタタテハゼのような弱い魚の住処ともなります。
一般的な書籍だと、「ハタタテハゼは多頭飼いが難しい」と書いてありますが、一番最初に5~6匹ほど水槽に入れ、なじんだころにそれより強い魚を入れると一致団結します。そのとき必要なのがこのような「隠れ家」です。
僕のレイアウトはコーラルタウンの小沼店長の影響を受けているので偉いことはいえませんが、皆さんもライブロックレイアウトの常識にとらわれることなく、テーマを決めて、遊び心を持ってレイアウトされてはいかがでしょうか。
さて、最後にハタゴイソギンチャクの話を少し。
以下の写真を見てのとおり、洞窟の入り口にはハタゴイソギンチャクが活着してます。
飼育4ヶ月目に突入し、足盤は相変わらずエリンギ状態です。
$小さな動物園-ハタゴ
さて、ハタゴといえばメタハラ級の強力な光源が必要とありますが、うちは洞窟内で生活しているので光については30W蛍光灯にも及びません。
しかし、一向に弱る気配はみえません。
pHもなかなか8.0を超えませんが、その影響もありません。
唯一気をつけているのは、残存酸素容量(Redox,もしくはORP)とサンゴフードの供給です。
直接給仕はクマノミのいたずらにあうので行っていません。
じゃあ、なぜこんなにげんきなのかというと、個人的な推測としては、

1)アカホシカニダマシを住まわせて、常にハタゴに刺激を与えている
2)水流が多いところい住まわせている
3)旅をし始めたら気の赴くままに任せる
4)照明の強さは気にしない

の4つかな、と思います。
特に4)は重要かなと思います。
うちのハタゴ、24W級メタハラのファンネルラッキーの光すら嫌います。
自ら、60センチ水槽のときは、自ら光の弱いところまで移動していました。
本を読むと「ハタゴは強力な光が必要」とありますが、ハタゴが自ら望まない限り、それは必要ないと思います。よっぽど、褐中藻が抜けたシライトイソギンのほうが光を必要としています。
また、アカホシカニダマシはハタゴの足盤などにくっついていることが多いのですが、それがよい刺激になっているのではないかと思います。
もちろん、個人的な推測に過ぎませんが。
ハタゴ飼育に7回ほどチャレンジした身としては、ショップ購入時のミソとしては次の点に限ると思います

1)ハタゴ専用の水槽を構えている店で購入すること
3)色にこだわらず、店で売れ残っている長期ストックものを選ぶこと
3)本来、オーバーハングのような部分に生息するらしいので、そのような固体を選ぶこと
4)店員がOkを出してくれるなら、自分の手でハタゴを直接触ってその感触を確かめること。よいハタゴなら、刺激に対して敏感です。もちろん、皮膚の弱い方にはお勧めできませんが。
5)店員がOkを出してくれるなら、活着しているライブロックごと購入すること。ハタゴに限らずイソギンを無理やりはがすことは、相当なストレスになるみたいです。


僕も一時期、蛍光色や彩りのきれいなハタゴを探して遠出をしていました。
しかし、せいぜい1ヶ月が限度でした。
それよりも、地味でも長期ストックされているハタゴを購入することが、長期的にみて経済的で環境にやさしい飼育をできるのではないかと思っています。
毎度のことながら、長文失礼しました。