AZ-NO3と言う言葉は、初心者(僕も初心者ですが)なら誰でも聞いたことがある製品名だと思います。
普通は嫌気域だけで活動する脱窒菌を、酸素がある状態でも活動できるようにする製品です。
製品としては1ヶ月を目標に硝酸0を目指していますが、60センチ水槽であれば1週間で亜硝酸を0にすることも難しくはありません。
大変すばらしい製品なのですが、気をつけなければ行けないことが一つあります。
それは、「酸欠」です。
脱窒菌は通常、嫌気域で窒素酸化物から酸素を奪うことにより活動し、一方窒素酸化物は酸素が奪われることで窒素(気体)として大気へ放出されます。
それを好気域でおこなうのですが、そのときに少なからず海水中の酸素を奪ってしまうようです。
従って、残存酸素が充分でない水槽に大量のAZ-NO3を投入すると、数分後に多くの魚が酸欠に陥り、最悪死に至ります。
この症状は、指示通りに毎日徐々に添加量を増やしても発生することがあります。実際に体験しました。
AZ-NO3を効果的に使うためにも、僕個人としては本体記述の注意のほか、次の用法を守るべきだと思っています。
1)8滴を越えるときには、数分毎、何回かに分けて投入すること。
2)投入は時間的余裕があるときに行い、投入後は魚が呼吸している様子を良く観察すること
3)万が一呼吸が速くなっている場合には、追加の投入を止めるだけでなく、大量のエアレーションを行うこと。
この3つです。
昔一度酸欠状態になったときには、コラリアナノに60センチ水槽用エアポンプをつなげ(シリコンチューブの先をコラリアの吸水口の部分にあてる)、大量の細かい泡を発生させることで対処しました。ただし、1時間はエアレーションする必要がありました。
また、観察する場合も、小型ヤッコが一番良いと思います。小型ヤッコは呼吸器系が貧弱な感じがします。ハナダイ系でも良いのですが、ハナダイ系の一種であるカクレクマノミや、マンジュウイシモチは酸欠に強いので指標になりません。イソギンチャクであれば、ハタゴイソギンチャクは酸欠にめっぽう弱いです。
人間が服用する効果覿面な薬は、劇薬と紙一重の事が大半です。
それと一緒で、AZ-NO3も効果覿面な分、危険性も充分にあります。
これからAZ-NO3を使おうと思われる方は、水槽内の残存酸素が充分か、緊急時のエアレーションはできる環境にあるか充分に検討してから、使われることをお勧めします。
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